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Vol659 2018/05/27

アオリイカ塩辛の仕込み

5月23日の水曜日の下田市場は水揚げが多く朝の競りでいくらかまとめて買付けできました。その中でもアオリイカがまとまって買えたので今日はアオリイカの塩辛を仕込みたいと思います。ずっと売り切れていてやっと造る事が出来ます!

まずは表面の皮を剥いでいきます。エンペラの真ん中から包丁を入れその切れ目から表面の皮を引っ張ると簡単に剥けます。

アオリイカの塩辛なので身だけではなくもちろんワタも使います。1キロあるアオリイカだとこれだけ立派なワタになりまね。何より太くてしっかりと詰まってます。
でもこれだけではアオリイカの身は厚くて大きくとても塩辛にするには足りないため、真イカ(スルメイカ)の一夜干しででるワタもつかって塩辛に仕込みます。全体ではほんのわずかな量ですがこのアオリイカのワタを入れないと旨くなりません。

アオリイカは大きな甲のついている烏賊です。この部分の身は硬いので出刃で切りとります。軟らかな食感を生かすため徹底的に硬い部分は取り除きます。

次にここから表裏で合計二枚の薄皮を取り除きます。アオリイカの身、下側の部分に浅く切れ目を入れそこから上に向かって少しずつ皮を剥いでいきます。

上まで皮を剥いだら今度は上側から裏にむかって浅く切れ目を入れ皮を下に向かって皮を剥いでいきます。これで身の部分は硬い甲の身、表裏の皮が3枚なくなり軟らかな中心部分だけの身だけになりました。

そして同じ幅に柵取りして

最後はこの状態で万宝スペシャル冷風乾燥機にいれて、身の水分をいい塩梅に抜いてさらに旨みを凝縮させます。アオリイカを塩辛に美味しく仕上げるポイントは柔らかく厚みをもたせた身になるよう、食感を悪くする皮や甲の部分の身は取り除く。柔らかくした身をいい塩梅に乾燥させて旨みを凝縮させます。
今日の仕込みはここまで、明日塩をまぶしたワタと切り分けた身を樽にあわせて、1週間くらいしてからが出来上がり予定です。

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仕入れの様子や干物づくりなどの商品に関する事、店舗情報、地域情報を2代目平井勇一が2006年から書き貯めた記事をバックナンバーにまとめました。


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